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ボックストロールのKSのレビュー・感想・評価

ボックストロール(2014年製作の映画)
1.0
段ボールを服にしたトロールたちが差別と戦う映画。

白い帽子は白人の特権を表現していたり、同調圧力や社会の暴力性を大衆で表現していたりするが、階級社会は何事もなかったかのようにそのまま残されている。
この映画の問題点は、この前みたドキュメンタリー映画『トランスジェンダーとハリウッド』で語られていたエンタメで繰り返されてきた悪役としてのトランスジェンダー像の差別が再生産されている。彼らが語っていた要素がてんこ盛りで、これをステレオタイプ的な描写と言わずして何というのだろうかと思った。ここには、いまの社会が持っている差別の実態が表れていると思う。
私もドキュメンタリー映画『トランスジェンダーとハリウッド』を見なければ気づかなかっただろうし、こういった細かなステレオタイプ的描写が差別構造を温存する事に繋がっている事を実感した。
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