桔梗F

拳銃と目玉焼の桔梗Fのレビュー・感想・評価

拳銃と目玉焼(2013年製作の映画)
4.3
京都市伏見区で結婚式や幼稚園のビデオ撮影業を営む安田監督が、8万円のカメラと平均3.5人のスタッフで作り上げた関西発ヒーロー映画。

新聞配達員の中年男・志朗(小野)は、喫茶店のウェイトレス・ユキ(沙倉)に密かな思いを寄せていた。
ある日、志朗は彼女の「痴漢を退治して欲しい」との冗談を真に受け…。

日本発のなんちゃってヒーロー映画です(^^)

世界には色々な「なんちゃってヒーロー映画」がありますが、予算規模からいくと…

「キックアス」>>「スーパー!」>>>>「ディフェンド-」>>>>>>>>>越えられない壁 >>>本作>「ミラージュ」あたりかと?

ただおもしろさでいくと「拳銃と…」と「ミラージュ」は「キックアス」を越えるか、同じくらいと( ;∀;)

本作はアクションシーン自体はあまり多くありません。
序盤は関西コメディ風にのんびりと気弱な主人公と思いを寄せる彼女と取り巻きのドラマ。

なんだかんだあって主人公はヒーローを目指しますが、性格も気弱で戦闘力もほぼなし(笑)

ただ映画内で通販やDIY、おもちゃ工場の社長などの協力を得て装備は段々バージョンアップしていきます(^.^)

ストーリーはお約束のようなコテコテの勧善懲悪もので斬新さはありませんが、主人公の片想いの切なさ、ヒロインの素朴なキャラと萌える京都弁、魅力的な脇役、悪役たちと、シンプルながらドラマ部分が飽きません!

清楚なヒロインが実は…など展開も○

結局はヒーローが最後、悪の組織に単身乗り込み、人質を救助するという、王道展開が一番おもしろいんでしょうね(^o^)

ハードなバイオレンスやエロはないため(※風俗ネタはあり)、どの世代でも安心して観れますが、特に仮面ライダー世代のおっさんが観れば、泣くかもしれません( ;∀;)

自主製作映画のため、ツッコミどころは多々ありますが、脚本がおもしろく、役者陣の演技も概ね良く、編集も上手いので、十分良作です。

ラストショットのかっこよさとエンドロール後は必見で、多くの方が楽しめるのではいかと(^o^)
笑いと涙、アクション、愛に切なさありとエンタメ映画としては久々におもしろいものを観ました(>_<)

悪役のヤミ金屋に「ミナミの帝王」の沢木の親分(ゆうき哲也)や振り込め詐欺グループボスに吹上タツヒロなど一応?有名どころを配置している点もポイント。

終盤の挿入曲に思いっきり「ジョゼと虎と魚たち」のサントラに入ってる「別れ」を2回も使ってるのはご愛嬌です(^^)
桔梗F

桔梗F