Donatello

ピクセルのDonatelloのレビュー・感想・評価

ピクセル(2015年製作の映画)
2.9
USAにおける日本のゲームの人気は多分おおよその日本人の想像を超えてて、90年代半ば頃ですら、我々がナイフクリアとかに勤しんでる頃ですら、例えば田舎の雑貨屋や、学生街の手羽先の美味いバーの片隅なんかにも、現役で「パックマン」や「ドンキーコング」のアーケード筐体があったりして、日常会話で口論になった時ですら、
「湾岸戦争はやり過ぎたと思う」
「いやアレぐらいで丁度いい」
「そういう思考がこの国を駄目にする」
「なんだと!」
「お?ヤンのかコラ!」
「おぉ上等じゃねーか!相手になるぞ!」
「やってやんよ!」
「「バックマンで!」」
みたいな感じな訳ですよ(いや本当に。

壊れた筐体がある日突然直ってて、「あぁアレかい?どこに頼んだらいいか悩んでたら、地元の大学生が勝手に直したんだよ」みたいな事があるユナイテッドステーツ。その彼は今、ニンテンドーUSAで働いているとか普通にありそうユナイテッドステーツオブアメリカ。

そういうバックボーンがある以上、こういうピコピコ映画が作られるのも当然の流れかと存じますよええ。

そんな突拍子もない展開の中でも、『バトルシップ』あたりだとむさ苦しい程の熱い展開で、一部の人間には絶賛されてると思う訳ですが、一方のコレは直球過ぎて失笑するしかないというか、全部ポリゴン化したかっただけちゃんかと、そう思えてしまうんですよね。

まぁコメディなんですけど、何光年も離れた星から宇宙人が喧嘩売られたと思って勝負しにやってきた。
「パックマンで!」
確かにバッファローチキンウィング食べながらビール飲んでた大学生が考えそうなネタですよ。

動画サイトで、観たい動画の前にワザワザ再生される広告がこういうゲーム会社の広告なら楽しいだろうなレベル。

クリス・コロンバス監督って僕なんかよりもずっと少年の心を持ってるんでしょうね(遠い目。

あと私怨レベルの文句を言わせてもらえば、物語のメインストリームに出てくるゲームがどれも好きだったゲームとは違うんで、これが「ゼビウス」だったり、「ラリーX」だったり、「平安京エイリアン」だったりすると炎のコマ世代の僕も割と喜んだと思います。

それとインベーダー、ちゃんと名古屋撃ちしよう。

ただ近年稀に見るショーン・ビーンさん無駄遣い映画だとは思いますが、軍服姿は凛々しいので、マニアには若干オススメ(但し無能。
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