鹿田鹿雄

バクマン。の鹿田鹿雄のネタバレレビュー・内容・結末

バクマン。(2015年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

40点

漫画の服部さん風に言わせてもらうと、
面白くない。個人的にだが面白くない。
原作を読んだ者の一人として、制作側が原作の魅力をイマイチ理解していないと感じた。

原作の魅力はかつてデスノートを生み出した、ジャンプの歴史を作ってきた当事者による回顧録・裏事情をとてもリアルに描いたお仕事漫画としての面白さがあったのに、映画では連載を始めてもアシスタントが一人もいないという時点で現実的な要素がない。

他にも新妻エイジがただの嫌なやつだし、目的はエイジに勝つことそれだけでただの高校生の思い出作りになっていたり、亜豆との関係が薄くいる意味がほとんどなかったりと、お仕事漫画でもあり王道バトルでもあって恋愛物語でもあったという魅力が消されている。

最終的に亜豆とは別れるし、エイジを抜いてアンケート1位を取ったのも他の漫画家との協力で、運良く取れたようなものだし、原作で相当の苦悩を重ねて生まれたTRAPやPCPなどの漫画が「新しいアイデアができた」という軽い感じで全て黒板に描かれるとか、打ち切り漫画かよ。

原作改変して上手く描くことができないのなら最初から原作通りに丁寧にやってほしかった。
鹿田鹿雄

鹿田鹿雄