Donatello

ターミネーター:新起動/ジェニシスのDonatelloのレビュー・感想・評価

3.7
シュワルツェネッガー元州知事さん抜きの『ターミネーター』シリーズが、観客動員数的にも、シリーズのマニアの評価のどちらも高くないという事が『ターミネーター4』で明らかになってしまった以上、多少脚本に無理があろうが、決して若くはない元州知事を引っ張り出してでも、もう心中するつもりの方が本望だと、僕が制作関係者でも思うでしょう。
ただ逆に言えばそれぐらい安直な感じはする訳でしてね。

そんな感じだからこそ、シリーズを愛するが故に低い点数をつける人と、シリーズを愛するが故に最高点をつける人が混在してしまうのもなんとなくわかる気がします。

んでまぁ実際映画を観た感じ個人的にはアリというか、これはこれでそれなりに面白かったんじゃないかと。あくまでそれなりにですけどね。

人類の一歩先を行くサイバーダイン製のシュワルツェネッガーさん故、表皮や頭髪が老化するように作られているという設定は全くもって面白いのですが、流石にギシギシ軋むあたりで「あぁあくまでこれはパロディーなんだ」と認識せざるを得なくてですね。
度々放たれる往年の名台詞や仕草の数々にも喜んでしまう反面複雑な心境にもなってしまうんですよね。
キャストなんかは割と好みなだけ余計に。

しかしこういうタイムパラドックスものでは「卵が先か鶏が先か」問題がつきまとうものの、そんな事さっさと忘れて単純なエンターテイメントと考えれば極上で、もうどうせならこのまま突き抜けて欲しいと思います。
スーパーマンとバットマンですら戦う世知辛いご時世故、なんならサイバーダイン製ヒューマノイドとステルスハンティング異星人を「TVP」とかなんとか言って戦わせて頂くと、ガタガタ抜かしてる僕も割と喜びます。

だけどアレですね、毎回毎回いい様にプログラムを書き換えられるスカイネットのAIも大概ザルっていうかもうガラクタみ…おっと誰か来たようだ…
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