イシダコ

マップ・トゥ・ザ・スターズのイシダコのレビュー・感想・評価

5.0
ショウビズ界隈の下世話で醜い内幕をクローネンバーグがアンモラル且つインモラルたっぷりに炙り出す。公開当時もそれなりに面白く観てはいたんだけど、 ここまで面白かったっけ!? と改めて観て圧倒的すぎた。クローネンバーグ初のアメリカロケ作品にして(デッドゾーンやコズモポリスは話の舞台こそアメリカだが撮影自体はカナダ)、現状クローネンバーグのフィルモグラフィで最後に位置する監督作。この前に観た『ザ・フライ』にしろ『戦慄の絆』にしろ、誤解からの嫉妬が悲劇を生み出している特徴があったが、本作の嫉妬は誤解でも何でもなく“純然たる事実“として主人公の目を通して描かれていたのが興味深い。それともあれはあくまでも“事実”として目撃したことではあるが、それが“真実”なのか“現実”なのかはまた別の話だということなのか……
イシダコ

イシダコ