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マップ・トゥ・ザ・スターズのsheepmanのレビュー・感想・評価

4.5
クローネンバーグの最近の作品を全然観たことがなかったのだが、期待通りかなり好きな雰囲気でした。ショービジネスという華やかな世界の裏にある欺瞞、名声への執着とそこに介在する搾取的構造など、ハリウッドを覆う空虚さに対する風刺に溢れている。実在の俳優の固有名詞がバンバン出てくるのが可笑しかった。デヴィッド・リンチや、デヴィッド・ロバート・ミッチェルもそうだがカルトな映画家はハリウッドの闇に惹かれがちなのか?本作は前述の監督の作品よりも薄味な印象ではあるが。
ロバート・パティンソン、ミア・ワシコウスカなどキャストも良かった。キャリー・フィッシャー(R.I.P.)の絶妙なカメオ出演が笑いどころ。そして何よりもジュリアン・ムーアの演技がすごい。キャリア総ざらいでぶつけてきてる感じがする。現実と虚構の境目が分からなくなります。圧巻。
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