ノラネコの呑んで観るシネマ

マップ・トゥ・ザ・スターズのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.1
クローネンバーグ最新作は、ハリウッドの星々を巡る火と水と罪の神話。
顔と体に火傷の痕のある少女が虚構の街に降り立ち、二人のスターの家族の覆い隠された罪のロジックが動き出す。
前作でリムジンの後席に乗っていたロバート・パティソンが、今回は運転手。
気だるいミア・ワシコウスカ、良い感じに壊れたジュリアン・ムーアがとても魅力的。
幽霊が日常に出てきたり、なんとなく「アメリカン・ホラーストーリー」のクローネンバーグ的解釈の様。
色々な要素を詰め込み過ぎて、ややとっ散らかった感はあるが、この退廃感と滅びへの渇望は正に「ステレオ」や「クライム〜」の進化形なんだな。