■架空の法律が存在するカナダにて〜🇨🇦■
「問題を抱える子どもの親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続きをせずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障する」
エキセントリックな法律が施行されている設定の映画〜🎬
実際にあったら、放棄して入所させる親も多いと思うので、難しいですね…。
本作の少年の場合であれば、自傷他害の恐れがあるので妥当でしょうが…。
■外来には大人のADHDが多い〜■
ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは、「不注意」「多動性」「衝動性」の3症状を特徴とする生まれつきの精神疾患。
ADHDは「神経発達症群」の一つ。
以前は発達障害と言われていました。
他、自閉症スペクトラム、学習障害が含まれます。
本作は、きちんとADHDの診断がついている15歳の少年のお話でした。
ここまで症状があると診断もつけやすい。
「不注意」よりも「多動性」「衝動性」などの症状が主に出ていました。
☑︎衝動買い
☑︎カッとなりやすい
☑︎店の商品を盗む
☑︎首を絞める
☑︎衝動的な自殺行為
など…。
私はクリニックの外来で働いていますが、実は、外来は大人のADHDの方が多い、汗
私は中学生から診ていますが、ほとんど神経発達症群の方ですね…。
ADHDとか自閉症スペクトラムの方みたいな神経発達症群の方は、ゼロから100までのどのレベルかということなので、診断が難しい。
レントゲンで骨が折れているから「骨折」とか、採血でこの値が上がっているから「糖尿病」とははっきり診断できれば楽なのでしょうが…。
検査などで数値化できないところが苦しい。
ところで、外来にいらっしゃる場合、抑うつや不安を訴えていらっしゃる方がほとんど。
ADHDの症状で困っているっていう方はむしろ少ないです。
こういった場合、抗うつ薬などを単純に処方しても効かない場合がほとんど、汗
医師がきちんと見抜けば、ADHDの薬が著効するし、少ない薬の量で困った症状が取れます。
(抑うつ、不安も含めて)
説明がうまくいき、患者さんも納得してくれれば治療は早いものです〜
ADHDの存在に気づき、その説明から薬による治療まで、専門の医師の技量が問われる分野です〜