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雪の轍のhiro66のレビュー・感想・評価

雪の轍(2014年製作の映画)
4.4
トルコを舞台にした、会話(思索)劇。

欺瞞と自己欺瞞に対する思索が家族のドラマと経営ドラマを交えて続いていく。

地主の跡取りとその家族というアッパークラスが登場人物として描かれるが、あくまでそれは緩衝材で、内実は先進諸国の人々を広く対象として描かれているように思えた。

序盤こそ緩やかなスタートだが、舌戦が始まると、書くのが面倒であろうというところまで切り込むため、見ていて飽きがこない。

宣伝文句にあるように、文学に近い余韻が残る。

個人的には、経営モノとしても秀逸。
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