エノモト

アメリカン・スナイパーのエノモトのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
4.0
イラク戦争で活躍した最強のスナイパー、クリス・カイルの伝記映画。

望遠鏡でかろうじて見える程度の遠距離の相手を撃ち抜くという少年マンガみたいなことをやってのける伝説的な人ですら心がやられてしまうのが戦争。

戦争によって心が病んでしまうというのはベトナム戦争など、以前の戦争の映画でも描かれてきたけど、戦場にいるかのようなリアルな緊迫感、観終わった後のなんとも言えない余韻がさすがイーストウッド監督。

スナイパーにいつどこから狙われているかわからなかったり、自爆覚悟の急襲があったり、小さな子供ですら攻撃してくる恐怖が何週間、何ヶ月と続けば、誰だって当然精神がおかしくなってしまうだろうな。

国のためと言って何度も戦場に向かってたけど、実際は『ハート・ロッカー』でジェレミー・レナーが演じた兵士が爆弾処理を生きがいにしていたように、一度経験したら平和な日常に戻ってこられない何かが戦争にはあるんだろうと思いました。
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