年齢的にもこれがクリント・イーストウッドの最後の監督作になるのかと勝手に思ってたんですが、まだまだ作るようで…。
実は、これは!と思う作品はレンタルやネット配信でなく買うようにしていまして、これも購入して数ヶ月経っての視聴となりました。
内容が戦争で、最後クリス・カイルさんが死ぬのを分かっていたので、中々手をつけられずにいました。
しかし、いざ観始めると、戦争においてスナイパーとして伝説的な活躍をしたことだけでなく、戦争に自ら赴き、帰国しても、兵士を辞しても戦争から抜け出せなくなってしまう1人の人間の苦しみを繊細に描く物語に強く引き込まれました。
仲間を救うために敵を殺す。そして、仲間から伝説と称えられる。しかし、伝説となるのは救った仲間の人数ではなく、あくまで殺した人数。
エンドロールの前に、元兵士の手によって亡くなったクリス・カイルさんを多くのアメリカ人が星条旗を掲げて見送っていましたが、その人たちは何をもって彼を英雄としたのでしょうか。やはり殺した人数?
少しずれてしまいますが、アメリカ50州のうち、今年銃乱射事件が無かったのがたったの5州だったとか。
世界で最も発展した国がこの惨状というのは、寒気を感じずにはいられません。
それは置いといて、素晴らしい映画でした。イーストウッド監督も今後ともお元気でいて欲しい!