たまご

アメリカン・スナイパーのたまごのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
3.4
アメリカに実在した伝説と呼ばれるスナイパー、クリス・カイルの伝記作品。

観る前は戦争映画なんだろうなと思っていたけど、ただの戦争映画じゃなくとても色濃い作品でした。

祖国の為にスナイパーという役割を全うしなくてはならない。標的が敵兵だけじゃなく、女性でも子供でも撃たなければならない。
クリスも一人の人間。冷徹な人間ではないからこそ、女性や子供を撃たなくてはならない事の苦悩、一人一人には家族がいる。そしてクリスも夫で父親。
自分の家族に置き換えてしまうのだと思う。
クリスのような優しい人間には女性や子供に引き金を引くのはあまりにも苦しいものだったと思う。

任務を終え、家族と暮らしている中でも戦争の事を思い出しパニックになってしまう。軽いPTSDのような症状がクリスを襲う。
これはただの戦争映画ではなかった。
スナイパーとして活躍した兵士の家族に対する愛と様々な苦悩を描いたヒューマンドラマ作品でした。

ラストが唐突すぎて衝撃だった。
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