アメリカン・スナイパーのちゃそのレビュー・感想・評価

戦地に赴く人にも家族がいる。本作品は戦場での戦闘シーンだけではなく、その人に関わる家族とのやりとりに多くの時間を割いている。戦地という極限状態に長く身を置くことで、普通の生活にも支障をきたすようになってしまった主人公の姿を映すことで、現代にも残る戦争の問題を視聴者に改めて突きつけている。「仲間を守るため」に人を殺さなければいけない、その役割を全うしただけであるにもかかわらず、戦地にから戻るやいなやそれが異端とされる。そういった「齟齬」をどう捉えるかは私たちに委ねられている。