アメリカン・スナイパーのメルヘンバカのレビュー・感想・評価

イラク戦争において伝説の狙撃手となったクリスカイルの人生を描いた作品。
人はなんらかの肩書きをもって生きることが多い。クリスカイルにとってのそれが「伝説」であったように、第三者はレッテルによって人を判断しがちだ。しかし、そんな「伝説」も、夫であり父であり子供を撃つことを躊躇う人間なのである。
史実とともに語られる壮絶な現実に息の詰まる思いをするとともに、正義を信じて疑わない姿に不安を感じる瞬間もある。
イラク戦争や兵士について思い巡らせるとき、一つの切り口が増えたように思う。