重い映画だった。そして、ラストでその重さが一挙に苦しさに変わった。
フューリーも重かったが、全然違う重さ苦しさ。
ラストの玄関を締める奥さんの表情が忘れられない。そして、映画を見た日のニュース。主人公を射殺した退役軍人に有罪の判決が出たと。
全ては戦争が悪なんだが、そんな状況を見て、愛国心を燃やす国民を「作る」メディアや国にも遠因はあるんだろう。
葬儀で棺桶に打ち込まれるバッヂの数の多さが、主人公の価値を表しているし、死後に主人公の名前の基金ができている。
しかし、家族の思いを考えると、今も胸が苦しくなる。
FBで「イーストウッドの作る映画は苦しい」というコメントを目にしたが、確かに「硫黄島からの手紙」を見た後の感じと似ている。どこにもぶつけようのない憤りのような気持ち。
--ここから追記
無音のエンドロール。これが、監督の言いたいこと。この映画を見て、どう考えるかは、観客一人一人だ。そんな気がした。
50年近く劇場で映画を見てきたが、最初で最後の、無音のエンドロールかもしれない。
--追記ここまで
子供と一緒に見て良かった。