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アメリカン・スナイパーのnijinochichiのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
4.5
重い映画だった。そして、ラストでその重さが一挙に苦しさに変わった。

フューリーも重かったが、全然違う重さ苦しさ。

ラストの玄関を締める奥さんの表情が忘れられない。そして、映画を見た日のニュース。主人公を射殺した退役軍人に有罪の判決が出たと。

全ては戦争が悪なんだが、そんな状況を見て、愛国心を燃やす国民を「作る」メディアや国にも遠因はあるんだろう。

葬儀で棺桶に打ち込まれるバッヂの数の多さが、主人公の価値を表しているし、死後に主人公の名前の基金ができている。

しかし、家族の思いを考えると、今も胸が苦しくなる。

FBで「イーストウッドの作る映画は苦しい」というコメントを目にしたが、確かに「硫黄島からの手紙」を見た後の感じと似ている。どこにもぶつけようのない憤りのような気持ち。

--ここから追記

無音のエンドロール。これが、監督の言いたいこと。この映画を見て、どう考えるかは、観客一人一人だ。そんな気がした。

50年近く劇場で映画を見てきたが、最初で最後の、無音のエンドロールかもしれない。

--追記ここまで

子供と一緒に見て良かった。
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