派手に撃ち合う戦争作品ではなく
クリス・カイルという実在の人物を元に
戦争が人にどんな影響を与え蝕むかという
メッセージが込められた作品。
クリス・カイルはネイビーシールズへ入隊後
狙撃手としてイラク戦争の激戦区に派遣される。
戦場では目覚ましい戦果を上げ
イラク武装勢力からは『ラマディの悪魔』と
アメリカ側からは『伝説のスナイパー』と
呼ばれることになる。
ストーリーは田舎のカウボーイから
9.11のニュースを見て入隊志願。
入隊後はイラク戦争へ派遣され
激戦区を中心に狙撃手として活躍。
妻との馴れ初めや妊娠なども描かれ
良き旦那、良き父の面も見ることができる。
しかし全部で4回のイラク派遣の中で
徐々に心が戦場に取り残され
いわゆるPTSDの症状が現れる。
作中ではその恐ろしさを
クリスを通じて伝えてくる。
イーストウッドな雰囲気で淡々と話は進み
衝撃のエンドロールへ。
愛国心とはなんなのか
女子供も敵となる戦場のリアルさ
戦争が人に与える影響とは。
戦争の恐ろしさを教えてくれる『伝説』として
クリス・カイルを忘れてはならない。
『あなたに人間に戻ってもらいたい。』