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アメリカン・スナイパーのnaoのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
4.2
くー、思わず声がでた、何度か。
うぅーだったかな、
声が出たのは、思いがけない展開や ラストシーン。


そして 主人公はまさに!アメリカンスナイパーだった。


まずは 主役のブラッドリー・クーパー。
せつなさを 目で表現する といえばよいのかな、
「アリー」での役柄を演じたときもそうだったけど、苦悩する場面は 一緒に苦しくなった。
それに、大きな大きな体づくり!
凄いなー

この作品は イラク戦争に赴く狙撃兵の話だけど、
きっかけとなった、9.11 同時多発テロ、
世界貿易センタービルに 旅客機がつっこんだのは、まだ鮮明に憶えている。

家族が待っているのは、
主人公が 遠征の合間に還るのは、
現代のアメリカ、ということで、
第二次世界大戦の時代ではない、
これは昔むかしのできごとではない、
って伝わってきて 地味に衝撃を受けた。

わかりきってることだけど、
戦争ってホントにいいことないな、
それに 戦地が本国でないと、このように 戦場に出向いた人の心が病んでしまうことが、異常な感じ に際立ってしまう
更に悲劇だ。

奥さんがクリスにうったえる、
戦争は心を蝕む
当たり前だ、
生きている人間を撃って(殺して)、ジョークを言い合ってた仲間が同じように撃たれて、精神も肉体も 緊張状態がずっとつづくなか
前と変わらないでいられる訳がない。
祖国を愛して、
仲間を守ることを使命としていても、
強い志をもっていても。


全体を通して、家族や仲間との絆も テーマになっていて、
クリスに 大きな影響を与えただろう父親や 家族との少年時代の回想シーンや、
イラクへの遠征、その合間の奥さんとのやり取り、アメリカの生活との違和感に対する葛藤
などの
時代や場所、気持ちの変化、
の行ったり来たりの構成が とてもよくできてる
と思う。

砂嵐のシーンとか
見えないだけに迫力があった、
映画館で観たら ものすごかっただろうな。
映像もなんだけど、ずっと音が印象的だった、
そしてエンドロール!


観終わって作品についての情報をみてたら、
映画を作りはじめてから、想像できない事態がおこって、
そのせいでもちろん ラストシーンも変わった
ということだけど、
自分のなかでは このできあがり以外には 考えられないと思った。
nao

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