KnightsofOdessa

約束の地のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

約束の地(2014年製作の映画)
3.5
[] 70点

リサンドロ・アロンソ長編五作目。"ハウハ"とはかつて豊穣と幸福の地と呼ばれ、多くの者がその地を目指したが誰もたどり着けないまま、伝説だけが膨れ上がっていった…という冒頭字幕だけはどこか『フィルカラルド』っぽさがあるが、物語的には『アギーレ / 神の怒り』にも近い。1880年代パタゴニアの砂漠で失踪した娘を探して彷徨い歩くデンマーク人工兵という設定は、『Godland』『The Tale of King Crab』『モスキート』といった様々な後続作品を想起させる。『Godland』とかはフレームの縁を丸くする感じまで似ている。どの作品も言葉よりもロケーションに語らせる手法を取っていて、その一つの源流でもある本作品においても、その"ロケーション一人勝ち"状態は変わらなかった。あまりにも圧倒的な勝ちなので、それはそれで良いのだが。迷うなら魅力的な場所で迷いたいし(?)。荒野の案内ーヌが可愛かった。
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