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狼は暗闇の天使のnのレビュー・感想・評価

狼は暗闇の天使(2013年製作の映画)
4.4
白い光と黒い影、コントラストの強いシチリアの乾き切った風景を、瑞々しく詩情豊かに描き出す映画。『シシリアン・ゴースト・ストーリー』と同じ監督コンビと知って大いに納得した。

ザンパノ−ジェルソミーナ型とも言えそうな主人公とヒロインの力関係は何とも古臭く、特に前半の暗闇の場面ではもう観るのを止めようかと何度も思ったが、それを差し引いても見事な映像美に圧倒されてしまった。
脇役で少しだけ登場するルイジ・ロ・カーショがまた最高で、彼のおかげでかなり味のある愛すべき映画になっていると思う。

それにしても、担当者があみだくじで決めたとしか思えない杜撰な邦題が恨めしいことこの上ない。
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