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濡れた赫い糸のkuuのレビュー・感想・評価

濡れた赫い糸(2005年製作の映画)
2.0
『濡れた赫い糸』
製作年2005年。上映時間103分。

架空の色町を舞台に、肉体で生きる女たちと彼女たちに運命を感じた男の繰り広げる官能ラブストーリー。
映画『悲しきヒットマン』の原作者で元山口組顧問弁護士・山之内幸夫の『実録・女師 遊廓 信太山エレジー』を基にした作品っす。

ある日、茂はとあるクラブで一美という女と出会い、その女に運命的なものを感じる。
一美は“忍山”という色町で娼婦として生きていた。
茂は一美を連れて町を出るが、ふたりの生活は長くは続かなかった。
ある日突然行方をくらます一美にはヤクザの夫がいて、出所したその夫のもとへと帰ってしまったのだ。
必死に連れ戻そうとする茂だったが、一美の心はすでに茂から離れてしまっていた。
一年後、ホストをしていた茂の前に恵利という若い女が現われる。
茂は、自分に惚れて執拗に追いかけ回す恵利に手を焼くのだったが。。。

主人公茂は、どないしょうもないボンクラやけど、騙されても、やりたい放題ワガママにもひたすら女の面倒を見る。
一方、中沢は行き場を失った3人の女性を妻として養い、店と働く女達を守るためには土下座さえする。
小生の性には合わないですが、こないな野郎たちは姿を変えていつの時代にもいる。
望月六郎監督はなんな女子にトラウマでも持っとんのかと思うほど、さげマン(死語🙇‍♀️)女子の嫌な部分を描いてる。
色気で男を操る一美。
そして、男の意思なんてお構い無しの愛情を押し付け、破滅に導く恵利。
2人の女子は野郎にとって、さげマンで怖い魔と化す。
一方、野郎は監督自身に投影と夢をたくしとんのか、どこか憎めないところがある野郎たちを描いてる。
ストーリーはなんとも云えへん掴み所ない作品やけど、キャスティングはバッチしなんちゃうかな。
個人的な偏見やけど高岡早紀は魔性の女子って感じがするし、そないな役柄。
まぁ結構前の作品やのに、先日、TVドラマで映画化にもなった『リカ』と容姿があまり変わらない可愛さ。
『リカ』の場合は魔性とめんどくさい女子の両方に加えサイコパスやし、どないしようもないけど、まぁ保阪尚希も布袋寅泰もこの作品をみて『おぉ』って👏手を叩いてんのやろなって想像してもた。
茂を演じてる北村一騎のほうも、確かにボンクラながら純情なところもあるふわっとした兄ちゃん役を演じてるし合ってるやんなんて思ったかな。
地下に(裏社会)に生きとる人たちの希望のあらへん日常を今作品は描いてて、暴力やエロティシズムもほどほど、わるく云えば中途半端やけど停止ボタン押して永久観ないってほどでもない作品やったし、望む望まないにせよ、赫い糸で結ばれちまった野郎と女子の性の深い業ってのを通俗的に描いた作品やし、途中、コメディ色がでたときはキレそうになったけど、時間の無駄やったちゅう感じにはならへんかったかな。
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