takanoひねもすのたり

スティール・コールド・ウインターのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.0
ジャンル"ホラー"ってなってたんですがホラーじゃない、恋愛サスペンス。

友達を自殺に追い込んでしまい心を閉ざす高校生のユンスはソウルから田舎の高校へ。
転校初日、クラスの片隅の少女に気がつく。
ここに来る途中の湖でひとりスケートをしていた少女だった。
彼女にはある噂があった。

韓国映画あるあるの田舎の閉塞感、無能な警察、偏見に満ちた暴言や噂や陰口、陰湿な虐待……これでもかってくらいの不幸のオンパレードがミステリアスな少女・ヘウォンに背負わさせてる。

口蹄疫で豚が殺処分される場面はキツかった……生き埋め……みっしりとひしめく豚、キーキー啼く声、穴に落とされショベルカーで無情に埋められる……キツい……。

社会から弾かれたふたりはやがて逃避行へ。
しかしそれも結局は。

村社会の暗部、モラルを欠いた取引の目撃、色欲込みの施し、これひとつ取っても高校生には荷が重すぎた。

結末はメリバでしたが、ふたりにとってはそれが救済への選択だったのかも。