このレビューはネタバレを含みます
59年、モノクロ、シネスコ。どちらかといえば、鈴木清順らしい作品かも。
「三つ数えろ」みたいに怪しい人物がどんどん出てくるノワールで、役名が覚えられなくてやや混乱した。
多くのシーンが長回しだけど(背景はスクリーンプロセスも)、不思議なシーンもあって、スクリーン中央に後頭部がドーンとあるのに、それに意味がないとか(「散弾銃の男」にも似た場面があった)。ギクシャクしてるけど、作り手が細かいことは気にしてなさそうなせいか、妙な味わいがある。
ペイやゲイボーイなど当時の風俗(渋谷にゲイバーがある設定)。ロケに渋谷の線路近くが出てくるけど、どこか分からない。沢たまきの歌
それにしてもこの作品の葉山良二はすごくハンサムに見える。この人は全くハンサムでない時もあるけど、演技派とも違う気がするし、不思議な俳優。