しばいぬたろう

ラストミッションのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

ラストミッション(2014年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

『ラストミッション』('14)
3 Days to Kill / アメリカ合衆国、フランス / 英語

普通の映画で、特に可もなく不可もなく。
娘との関係修復系物語の割には、不良行為を叱ったり、娘の心理を理解しようとするだけで、特に際立った物語展開はない。
自転車運転を教える展開もそう。


CIS長官によって、ある女性エージェントが呼び出される。
彼女に与えられた任務は、ドイツ人で武器を密売する犯罪組織のボスのウルフを殺害すること。
ウルフの顔は割れておらず、ウルフの右腕的存在であるアルビノの取引にウルフも現れると察知したCISは、その場に優秀なエージェントであるイーサンを始めとする工作員たちを集めることに。

アルビノはその取引先に現れたが、工作員の一人が顔バレしており、CISの監視が悟られてしまう。
アルビノを追い詰めたイーサンだったが、突如謎の頭痛等に襲われ、アルビノを確保できぬまま倒れ込んでしまう。

イーサンは脳腫瘍で余命少ない身となっていた。
残りの人生を一人娘とも過ごしたいと考えたイーサンは、数年ぶりにフランスで暮らす元妻や娘と再会する。
元妻には仕事を辞めたと嘘をつき、娘と過ごす時間を作ろうとするも、ウルフ暗殺を任された女性エージェントによって仕事の協力をすることに。
娘と距離を縮めつつ、CISの仕事を掛け持ちするイーサンは、やがてウルフの正体にも近づいていく。


娘の無茶ぶりで仕事を放り出すエージェントというのも微妙過ぎる。
また、イーサンの上司にあたるアンバー・ハード演じたヴィヴィアンも、目立ったことは何もしていない。
そもそも演技力も際立ったものもなく、更には顔も若い頃に比べて劣化しており、何が良くて彼女を起用したのか全くわかりませんでした。
美形と言われれば美形だが、どこにでもいる、よく見るタイプの顔立ちのため、アンバー・ハードとわかっても「だから?」としかならない。
ジョニー・デップもしょーもない女に引っかかったものだ。
ちなみに本作で、ヴィヴィアンは銃を何発か撃つだけで、アクションもなければお色気も無い。
どちらかというと、ヘイリー・スタインフェルドの方が目立っていたし、彼女の方がしっかり女優をやっている。

父娘の確執を乗り越える話であるが、父親に対する描き方によって共感できるかできないかが決まる。 
仕事に理解ある母親であれば、娘の態度も変わってくるものだが、本作では「仕事<家族」として欲しい母親であるため、娘も仕事中だろうが自分を優先して欲しいタイプ。
それを我儘ととらえるか、娘なら当然ととらえるかで、本作に対する見方は変わってくることと思う。

物語展開もイマイチパッとせず、個人的にはアルビノを演じた俳優の個性的な顔立ちと演技が印象的だったくらい以外に、特に気になることはありませんでした。
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