かつを(@katsuwow)

DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?のかつを(@katsuwow)のネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』
TOHOシネマズ六本木にて

AKB48のドキュメンタリー第4弾。いくつかのエポックメイキングがあったから今年はどんな構成になるのかと、前評判を読みながら映画館へ。

前回の後であれば、坊主事件や指原総選挙1位があってもいいはずなのに、坊主はなく指原さん1位の総選挙はなぜかモノクロームで完全に過去の演出で私は逆に驚いた。え、それって偶発事故の扱いなんですか?と。(失礼)

同時に、前3作までは、ある意味「実は内輪で完結する少女たちの生々しさ」を外に出して一般に組織をわかってもらう意図があったと思うけど、今回は社会的な問題を絡めて組織の大きさを表現していたように感じた。私は坊主事件と指原総選挙が描かれなかった段階で、このシリーズはドキュメンタリーを捨てたのかなと感じてしまった。

その流れで、総選挙のくだり、ファンが感じる接触イベントの大切さを伝えたいのだろうけど、最後に近い場面、残念ながらゆきりんのポジショニングがわからないと伝わらない…というような、自己完結のループしたものになっていたようにも感じた。みんな知ってるよね…という前提の元の映画なのである。

大島さんの卒業イベントが流れた辺りで、個人を犠牲にして、組織に翻弄されていた(本人はどう思っていたか知らない)彼女の姿が豈図らんや描かれていたと思った。それは数多く見せて来た背中のショットにも表れていたとも思う。いろんなものを背負って来た背中。最後のたかみなとの握手&ハグがあっさりしてたような気もするが、それは戦友だからなのか。そう思い、過去の映画を思い出すと、好き嫌いはさておき前田敦子と大島優子の立ち位置は明らかに真逆だったのだなと思えた。

しかし、この映画を観て一番感じたのは「高橋みなみはマリアである」ということかもしれない。どの場面でも、彼女の気配がない場面がない。おそらくこのドキュメンタリーは、高橋みなみの卒業の回で完結する。そんな気がしてならなかった。

追伸
一番リアリティがあったのが、2作目でもう一人の主人公だったかれんと、3作目で痛快なコメントを出していたきくちさんだった。