ヒロ

フレンチアルプスで起きたことのヒロのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

23-84
ほんっとうに性格が悪い笑

こんな映画作るやつ絶対ろくでもねぇですよ笑
本当に底意地が悪いと言うか、こんなのよく思いつくなというような地獄みたいな展開が続いて、笑うべきなのか恐怖すべきなのかわかりません!

初めて観たリューベン・オストルンド監督の作品が「逆転のトライアングル」だったのですが、本作の時点ですでに出来上がってますね!
あの音楽の使い方とか長回しとか視点の切り替えとか、どこをとってもほんと嫌な感じです!笑

あの夫がとった行動はまぁ情けないは情けないんですが、道義的に責められることでは決してないんですよね。
ちゃんとごめんなさいしておけばこんな地獄みたいな展開にはならなかったかもしれないのに、、
というようなかんじですが、妻の何気ない言葉などから察するに、おそらく元から夫婦(もしくは家族)の間に不穏要素はあったんでしょうね。

妻は妻で、子供達の前で機嫌が悪いことを隠そうともせず、そのくせ子供たちには「何で怒ってるのか話してよ」なんて言うんですよね。
可哀想なのは子供達ですよ…
こどもに聞こえる声であんな会話したり、もっと子供のことを考えてくれ!

しかし友人夫婦との会話の際に、話してる側でなくて聞かされてる友人側を中心的に映すところとか、ほんとセンスを感じますよね。
そのあとの友人カップルへの喧嘩の波及とか実際に男二人で滑る羽目になってるところなんてほんと笑えました。
雪山でおしっこしながら家族の姿みて泣くシーンとか、逆ナン勘違い事件とか、ほんとこの人なんでこんなの思いつくんだろ…

ラストの解釈は人によってかなり分かれるんじゃないかなぁと思います。
私は気まずさや不協和も抱えながらの奇妙な一体感のようなものも感じました。
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