ヒロ吉

ソウォン 願いのヒロ吉のレビュー・感想・評価

ソウォン 願い(2013年製作の映画)
4.3
U-NEXTにて字幕鑑賞。

あらすじは工場で働く父ドンフンと小さな商店を営む母ミヒの娘ソウォンは登校中、酒に酔った男に暴行を受け、大腸と肛門を取り除くほどの重傷を負ってしまう。
身体的精神的にも大きく傷付けられ、両親もドン底に堕ちるが、周囲の人々の支えあって再生していく…というもの。

『トガニ 幼き瞳の告発』同様、予告編で精神的ダメージがデカく今まで避けてきたけど、やっとこそさ観た
2008年に起きた幼女暴行事件を基にした作品。

父、母、娘それぞれの日常、人間関係を見せる和やかなOPから一転、直接的な描写は無かったけどズタボロに痛め付けられたソウォンの姿が痛々しくて見ていられない…
両親と同じぐらい項垂れるレベル…

話すのも辛いはずなのに、それでも尚悪人(犯人)を捕まえて欲しいと父に訴える健気さが相まって余計にしんどい

犯人は酒に酔って”記憶にない“の一点張り
あれだけのことをやっといてスッとボケやがってクソが
どこか他人事で逆撫でする態度を見せ被害者家族を傷付ける腐れ外道

更に恐怖で避けられる父という構図も苦しかった
そんな父が娘の好きなマスコットキャラに扮して徐々に距離を縮めていくのが良かった

そしてただでさえキツイのに保護されているとはいえ、法廷に証言台に立たなくてはいけない展開も何でやねん!と…
判決理由クソみたいな理由だなオイ!!
酒飲んでたら精神耗弱で何でもやりたい放題やんけ!!
たったの12年かよ!!と怒りを隠し切れない

けど、それは決して主題ではなく、傷付けられても周囲に寄り添う人がいれば立ち上がれるメッセージ性があって良かった。

父の上司の工場長、ある辛い過去を持つ心理療法士、学校の友達…

でも友達もある後悔の気持ちがあって…な場面は見てるコチラまで更に辛くなった…
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