Kumonohate

ソウォン 願いのKumonohateのレビュー・感想・評価

ソウォン 願い(2013年製作の映画)
4.6
試写会にて観了。

開始15分で早々に涙腺が決壊し、その後2時間涙が流れっぱなし。さらに同様の状態が終劇後20分間続く。

8歳の少女をレイプし心身に一生残る傷を負わせた憎むべき非道な犯人に対し、絶対に許すな徹底的に制裁を加えるべし!といきり立つ観客の首根っこを、この映画はガシッと掴み、そっちを見るな見るべきはこっちだろうとグイッと引き戻す。少女と家族と友人と仲間の姿に我々の目を向けさせる。容赦の無い辛いシーンに我々を対峙させる。あ、それ、ちょっとキツいかも。

だが大丈夫。辛すぎて見ていられないということはない。多少の省略と手加減があるのは間違いないし、それは意図的に違いないが、そうだ見るべきはこっちの方だったと我々を気付かせてくれるような、やがて応援モードにしていくような、そんな描かれ方がされている。だから涙が止まらない。

とにかく、少女をはじめとする関係者の心理描写といい映画の終わり方といい、実話と取材をベースにしていなければ作れなかった作品だと思う。

そしてもう一つ、少女役のイ・レ! この天才子役なくして本作の成功は無い。
Kumonohate

Kumonohate