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テロ、ライブのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

テロ、ライブ(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2023/06/03鑑賞。61点。
フォーン・ブース感。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
韓国のテレビ局SNCでキャスターをしていたヨンファ(演. ハ・ジョンウ)は妻との離婚、収賄疑惑をかけられてラジオ局へ左遷と不運続き。

朝のラジオ番組を担当するヨンファが生放送の準備を進めていると、パク・ノギュと名乗る建設作業員の男から電話が入り、「爆弾を持っている。麻浦大橋を爆破する」と。

悪戯だと相手にしないヨンファだったが、その直後、本当に麻浦大橋は爆破される。

パクの要求は、21億7924万5000ウォンもの大金と大統領からの謝罪だった。
2年前、世界首脳会議が韓国で開かれることになり、政府は『見栄えが悪い』と理由で麻浦大橋の修理を手配した。30年前の1983年に建設されたこの橋は、本来補強や修理の必要がなかったにもかかわらずだ行われたのだ。
朝から夜まで働いていた3人の建設作業員は足場が崩れたことで海に転落。その時点で3人は生きていたが、警察や救急車は首脳会議の準備をしていたため駆けつけることはなく、結局死んでしまった。 
3人の死の責任は、無理な工事を要求した大統領と政府にあると考えており、彼らが死んだ後も補償・賠償や謝罪もなかったことへの怒りから犯行に及んだのだ。

ヨンファはテレビ局時代の元上司・チャ局長に連絡を取り、パクとの対峙の様子をテレビで生中継することに。
再びパクから電話がかかってくる。

麻浦大橋には16人が取り残されており、ヨンファの元妻・ジスがリポーターとして現場から中継をする。

大統領執務室に連絡をとるものの主席秘書のキムは「大統領は謝罪をしない」と返答。
対テロ特別室の捜査官・ジョンミンもテレビ局に駆けつけるが、視聴率70%を越えれば取締役への昇格が約束されているチャ局長はより過激な展開を求める。

思い通りに事を運びたいチャ局長はヨンファを退席させて別の女キャスターにパクと対話させるが、「ヨンファ以外とは話さないと言ったはずだ」と言って爆弾を作動させる。
爆発したのは、女キャスターのイヤホンだった。パクはイヤホンの中に爆弾を仕掛けていた。

ヨンファが現場に戻り再びパクと対話するものの、自分のイヤホンにも爆弾がかけられていることが判明。
ヨンファが助けを求めたり離席すれば爆弾を起爆すると・・・。

そんな中、大統領の代わりに警察庁のジュ長官がテレビ局に姿を現す。
ジュ長官は謝罪を拒んでパクに対して自首を促す。パクの顔写真をカメラの前で公開し、息子の顔写真も公開すると脅迫。テロ行為を強い語気で責め続ける彼に腹を立てたパクは起爆させ、ジュ長官の頭は吹き飛ぶ。

目の前で人が死んだことに放心するヨンファに、チャ局長が話しかける。
ー大統領は決して謝らない、人質が死ぬのを待っているんだ。パクの犯行動機を聞いた国民は彼に同情しているが、再び橋が爆破されて人質が死ねば世間はパクを批判する。そうすれば世間の目は大統領ではなくパクに向くため、謝罪は必要なくなる。だから『大統領は謝罪しない』とパクに伝えろ。そうすればパクを捕まえられるー

ジョンミンら対テロ特別室は、パクがかけてきた2回の電話を逆探知し、使用されている回線を17にまで絞る。
さらに、橋が爆破された時に死傷者が出ていなかったことから、パクは近くで橋の様子を見た上で爆破していたのでは・・・と予想される。

パクとの3回目の電話が繋がる。
ヨンファはチャ局長の話を無視して、「大統領はテレビ局に来る。人質を解放してテレビ局に来てくれないか?」と問いかける。
そこにライバル局のKTNのキャスターであるサンジンが、ヨンファに連絡をしてくる。

サンジンは、「大統領の秘書・キムからヨンファが賄賂を受け取ったか?」と聞いてくる。

収賄が事実だと知るチャ局長はサンジンに情報を流し、ヨンファに対して「大統領が来ないと話せば、収賄容疑を揉み消してテレビ局に復帰させる。大統領が来ると話せば、復帰どころか収賄容疑で刑務所送りになるようにする」と脅す。

言葉を詰まらせるヨンファ。
チャ局長は視聴率が78%になったためテレビ局のスタジオから出て行き、「お前を復帰させる取引は水に流す」と捨て台詞を吐く。
ジョンミンは、「大統領がスタジオの隣の控え室にいる」とヨンファの携帯にメールを送る。

一向に現れない大統領に腹を立てたパクは橋に仕掛けた3つ目の爆弾を起爆。
現場のジスが橋の上の惨状を伝え、負傷者と子どもだけでも救出させて欲しいと説得。
パクは救出を認めるが、救出が間に合わず橋は崩壊。
その場にいたジスも死亡する。

「こんなことになってすまない。ただ大統領の謝罪が欲しかったんだ」とパク。

対テロ特別室は逆探知によってパクの潜伏するビルを突き止めるが、パクはビルにも爆弾を仕掛けていた。
戦術チームが潜伏先に突入したタイミングでビルは爆発し、ビルはドミノのように倒れて隣接するビルに衝突。
衝突先のビルは、ヨンファのいるSNCのビルだった・・・パクは真隣のビルにいたのだ。

次のパクからの電話は、SNCの内線電話でかかってきた。
パクが同じビルの倉庫室から電話をかけていると分かり、ヨンファは彼をカメラの前に誘き寄せる。

パク・ノギュの正体は、彼の息子であるパク・シヌだった。
パク・ノギュは建設作業中に死んでおり、パク・シヌは父親の名前を名乗って今回のテロを仕掛けた。

パクの顔をカメラの前で晒してジスの仇を討とうとするヨンファ、テレビ局に仕掛けた最後の爆弾を起爆させて大統領と政府に復讐を試みるパク。
2人はついに対決するが、ビルがバランスを崩したためパクは落下しかける。
そんなパクの手を掴んだのは、ヨンファだった。「大統領の代わりに謝る。ここで死んだら奴らの思う壺だ」
パクを引っ張り上げようとするものの、テロリスト死亡で幕引きを図りたい大統領の命令によって警察が狙撃し、パクは射殺された後落下死。

ヨンファの手に残ったのは、パクが最期まで握っていた起爆装置。
収賄の件で口封じを狙う大統領はヨンファの命も狙っていた。

このビルに、本当に悪い奴はいない。
大統領もテレビ局のチャ局長も悪事や不正を働く者も安全な場所にいて、枕を高くしてして寝る。
生きてビルから出られないことを悟り、そしてパクの無念を少しでも晴らすためにヨンファは起爆装置を作動させてSNCのビルを爆発させる。
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