このレビューはネタバレを含みます
みんなが歳を取らない世界になっているならいいけれど、自分ひとりだけがそんな体質になってしまえば政府に狙われ、標本にされるのは容易に想像がつく。そんな恐ろしさから逃れるため、何十年もの月日を転々と隠れながら生きてきたアデラインのかなしさ。ウィリアムとの恋、遺伝子がそうなのか息子も恋をするとは。
ウィリアムとの恋のせつなさ。
どんなに時間が過ぎようが彼は忘れられなかったのであろう言動に胸を打たれる。彗星に名前をつけるくらいの想い残り。
それほどに愛したひとが目の前に、自分の結婚祝いに現れるなんて運命はいじわるだ。
どんなひみつでも打ち明けるのは勇気がいる。相手を信じることは自分を信じることでもあるのかもしれない。
奇跡が起こり、彼女の人生の時間が再びうごきだした。