リーアム兄さん

アデライン、100年目の恋のリーアム兄さんのレビュー・感想・評価

アデライン、100年目の恋(2015年製作の映画)
3.9
【好きなセリフ】
ナレーション「これは彼女の物語の序章にして最終章だ」

年を取ることなく生き続けたいという願望はみんな持っているものだと思うが、いざ実際にそうなってみると普通に年を取ったほうが幸せな人生を過ごせるのではないか?
そういう問いを投げかけてくる映画だった。
この映画冒頭でアデラインに「時間による破壊作業が止まった」という表現があるが、年を取ることは確かに自分の体が衰弱していくという意味もあるが、それとともに毎年変化を迎えることができるという考え方もできる。
アデラインも変化を恐れて自分の人生に嘘をつき続けて生きてきた。
作中では「恋」を通じてアデラインが変化を徐々に受け入れようとしていく姿を描いている。
周囲だけが変化し、自分が変わっていかないというのはその時々をピンポイントでみると良いことなのかもしれないが、人生という全体で見るととても苦しいことなのかもしれない。
個人的には年を取らない設定のままエンディングにしてもよかったのではと思うが、この終わり方も本当のハッピーエンドという意味ではいいかもしれない。

アデラインの話し方がプラダを着た悪魔のミランダの話し方に似ていて(そう思うのは自分だけかも…)好きだった。