ちぢみりゃんまち

マフィアは夏にしか殺らないのちぢみりゃんまちのレビュー・感想・評価

3.6
此方もコミカルな邦題と作風から想像もつかない、前知識なしでは中々分かりづらい映画です。

ジョリオ・アンドレオッティ首相(イタリア政界の硬直化の象徴とされる)が大好き過ぎる主人公は学芸会でも首相の仮装をする程大好きなのですが、彼が腐った政界の元凶とも知らず。一方では恋に夢中。知ってか知らずか住民もマフィアを認知していない様子。女のせいにしています笑 幸せそうな裏で主人公の身の回りでも生まれた時から常にマフィアの影がありました。
公然とマフィアと政治が癒着していたパレルモの何とも言えない滑稽な様子を揶揄しています。

HBOの『ファルコン』で描かれたファルコーネ判事によるマフィアの一斉検挙、そして冷戦終結を機にこのマフィア政治も終わりを見せたかの様に見えますが、2019年現在も本問題はイタリア政治に巣食っている様です。