円柱野郎

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

イスカンダルからの帰途、ガトランティスの機動部隊から突如襲撃を受けるヤマト。
攻撃を避けるためにワープによって脱出を試みるが、その先で未知の惑星を発見する。

すでに完結した本編の24話と25話の間の出来事ということもあり、あくまで「2199」本編(TVシリーズ)に影響を及ぼさない範囲でのサイドストーリーになっている。
なのでもちろん主要人物が死ぬようなことがなければ、25話で(実は生きていたと)出てくるデスラーが現れるわけがないことも最初から察しが付くわけで。
そういった話の制約の中で、本編で生死不明のまま離脱したガミラスのバーガーを話の連続性の繋ぎ役として良い具合に使えてはいるか。
バーガーの死んだ恋人が、ヤマトクルーの桐生と瓜二つなどはさすがにご都合主義だけれどね。

前後の時系列や様々な設定については「知っていることが前提」として描かれているので、細かい説明はほとんどない。
なので本編を観たことがない人には少々厳しい内容ではないかな。
それはそれで潔いと思うのだけれども、間口は狭くなってしまったね。
個人的には本編へのリンクを感じさせる台詞や、旧作(特に完結編)を思い起こさせるサブタイトルにはニヤリとする場面もあるわけですが。

戦闘シーンは音響もあって良い感じ。
特にヤマトとガミラスの共闘…ヤマトとガミラス艦隊が並んでいる姿には否応なく燃えるわけで。
中盤のホテルでの共同生活シーンは少し中だるみも感じたけれど、惑星探査にしても心象風景への入り込みにしても「2199」らしい話ではあるので、まあ個人的には気にしない。
(やっぱり意識しているのは「スタートレック」だよねw)

ガトランティスのダガームはあからさまに「敵」っていうか、脳筋くさくてなんか格好良さは感じなかったなあ。
逆にバーガーは、本編の時のただの戦闘好きというイメージから、旧作の古代のデスラーに対するシンパシーの様な部分を肩代わりするキャラとして良い感じになった気がする。
まあデスラーと比べるとキャラの器はだいぶ小さくはあるが。
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