湿疹

郊遊 ピクニックの湿疹のレビュー・感想・評価

郊遊 ピクニック(2013年製作の映画)
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看板を持った父が公園を横切り歪な建物に向かうロングショットから、娘が人に見立てたキャベツを顔を剥がして貪り食うシーン、その後にすぐ挿入される豪雨の激しさ、蝋燭が光源として空間を支配する誕生日の様子、病んでしまった室内、ここまでの一連の流れから一秒も目を逸らすことができなかった
そしてその後続く廃墟での夫婦のクローズアップは限界まで同ショット内で耐え抜かれることによって、どちらかが動きをもたらさない限り次のショットにうつりえない状況になり、その行き先を失ったカメラ自体が夫婦の絶望的な停滞を示唆していることが恐ろしい
映像が月光が差し込む廃墟の静物画と化して終わる構成も素晴らしい
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