桃

めぐり逢わせのお弁当の桃のネタバレレビュー・内容・結末

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

踊らないタイプのインド映画。
静かだけど、活字で育まれる恋愛って素敵だなぁ。
とにかくお弁当が美味しそうなので、今晩はカレーを食べたいと思う。

舞台はインド大都会ムンバイ。
ダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人たちがランチタイムに弁当をオフィスに届ける。
夫と娘と3人で暮らすイラは、最近冷たくなってきた夫の気持ちを取り戻すべく、お弁当に力を入れてみたところ、お弁当は綺麗に食べきって戻ってくる。
しかし夫には別のお弁当が届いていたようで、気持ちは届かず。

心を込めたお弁当は別の男性の元へ届いていて、その男性とお弁当に添えたメモを通して、対話が始まっていく。

上階に住むおばさんも、映らないものの、イラとサージャンの関係を進めていく上で良い役割。
おばさん自体も寝たきりの夫を支える暮らしを続けて苦労も多いものの、底抜けの明るさと、肝っ玉の強さが魅力的。
籠に乗せて野菜や香辛料の交換をするのが微笑ましい。

-料理が愛を深める
-話す相手がいないと記憶は薄れる
-間違えた電車でも正しい場所へ着く

自らの老いを自覚し、イラとの待合せに向かえず、遠くから見守るサージャンが切ない。
でも、2人はきっと正しく、辿り着ける感じさせられるラストが良かったです。
桃