せーや

ブラック・スキャンダルのせーやのレビュー・感想・評価

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)
4.0
おしりがデカいねジョニーさん
ハゲ散らかしてるねジョニーさん
演技がすごいねジョニーさん

1975年、サウスボストン。
アメリカのの歴史に名を遺す男たちの
きっかけとなった、とある協定が結ばれる。

How to trust people

ジェームズ"ホワイティ"バルジャー。
ボストンの「犯罪王」と呼ばれ
FBIの最重要指名手配犯として世界に名を轟かせた男。
FBIを巧みに利用した男。

「ボストン」
ケネディ一家を輩出し
世界都市として有名な街。

しかしその裏には、血にまみれた過去があった。

ボストンの南地区、通称"サウシー"には
アイルランド系アメリカ人と
イタリア系アメリカ人が暮らしていた。

彼らは移民であるが故に
そして人種としての結びつきが強いがために
常に対立しあってきた。

そんな中
アイルランド系アメリカ人のバルジャーは
あらゆる犯罪に手を染め、のし上がっていく。

彼は、ただの犯罪者ではなかった。
街の人々からは愛される存在だったのだ。
「仲間には優しく、敵と裏切者には容赦しない。」
「密告者はクズだ。」
仲間を愛することは、彼の信条だったのだ。

映画で有名になるのは
やっぱりイタリア系アメリカ人のマフィアですが
アイルランド系アメリカ人のマフィアも有名。
「ディパーテッド」なんかでもありましたよね。

アイルランド系アメリカ人をナメたらいけません。
コルレオーネファミリーも真っ青の恐ろしさ。

自身はギャングのボス。
弟は大物政治家。
弟の友人はFBI捜査官。

物語の中で中心になるのは
バルジャーとFBI捜査官のコノリー。

「絆」と「利益」
「友情」と「正義」
バルジャーに翻弄されるコノリーは
正義と悪の間で揺れ動いています。

コノリーは結構、軽いんですよね...。
後先考えていない感じが凄くします。
その場の雰囲気で動いてる感じ。

バルジャーの弟ウィリアムはあまり干渉しません。
彼は兄のように信念を持って動いているのか。
「ジミーはジミーだ」と兄のやることに動じない。
この兄あってこの弟、といった感じです。
でも兄弟愛は感じられますね。

バルジャーはFBIと協定を結び
自らの野心を叶えていく。
非常に頭のキレる男であり
一方で、仲間を愛する男だった。

特に、母と息子。
これは、バルジャーを変えた全てだった。

メインから脇役まで名の知れた俳優さんが出演していますが
ジョニーの演技に他の方々がかすんで見えます。
ジョニーは、やっぱり素晴らしい俳優さんなんですよ!

「またハゲコスプレじゃんwww」
とか言われたって気にするな、ジョニー!
一本一本植毛カツラを毎回使い捨てするほど
見た目にこだわる役者なんていないぞ!

「パブリックエネミーズ」や「ブロウ」などで
犯罪王を演じてきたジョニー。
彼は表情で魅せる演技が非常に上手い。
今回は特に、それが垣間見えた作品では。
「イッヒッヒッヒッヒッヒッヒ」が怖くて。

スパロウも、マッドハッタ―も好きだけど、
たまには、こういうのやってね。
せーや

せーや