このレビューはネタバレを含みます
ずっと見たい見たいと思っててやっと見れたーーー！
けど、「！？！？」ちょ、どゆことすかこれ！？！？
これ主人公の女の子(テンプルちゃん)かわいそすぎやしません…
なぜ、とかラストの意味は？とか考えちゃうけど、考えちゃダメな映画なんだろうな。多分、きっと、うん…
もうね、ずーーーっと心落ち着かないの。不安、不愉快、疎外感、温度差、価値観の違い、とかもろもろがぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。けど胸糞映画かというと(わたし的には)そうではなくて。
「ちょっとふざけただけだよ」って言われて、「は！？こっちは何にも面白くないんですけど！？お前が愉快と思っててもこっちはそうは思わないんだよ！！」ってことありません？相手にはそれすら分かってもらえなくてさらにくわ〜〜って怒りやら悔しさやら悲しさやらが溢れるやつ。それです。
でもねぇ、それが面白いの！！！！！！！！！！
脚本がまず上手いんだろうな。そして役者の演技の上手さ。
ジュノー･テンプルとマイケル･セラが出てるって時点で(ポスターやストーリーから溢れ出るB級感に)何でこんな映画に出てるの？ってビックリなんですけど見て納得。これはこの演技上手い2人が出てこそ！！
ほんとね〜〜マイケル･セラむっかつくから！(笑) カマっぽくてそっち系かと思いきやそうでもないしお前何やねん！て(笑) 本当に嫌いになりそうだった！(笑)そんぐらい演技すごい！(笑)
ジュノーちゃんも撮り方や化粧でかなりの美人さんになるのに今回ほんとにフッツーのおんなのこでね。どこにでもいそうな普通の感じのこ。そのこがどんどんどんどんやつれて、心の安定失ってくの。これがまた上手い！さすが！
2人とも本当にそのへんにいそうな"普通の"人で映画の撮り方も上手いな〜と。
疑問に思うところはふしぶしあるけどね(アリシア(テンプルちゃん)はもともと精神病の気があったの？だから旅行に連れ出された？薬のくだり何？とか親友の女の子が子供堕ろすの決めたの道中の電話でってこと？闇医者的なのに頼むから友達づてですぐ手術しなきゃダメだったってこと？だって病院ならきちんと予約とかするからそもそも旅行行こうとしないよね？どゆこと？とか)、まぁ、そこは本筋じゃないから曖昧でいいんだろうな。
とにかく『初外国→初めて会う人たち→初対面の印象良くない→携帯繋がらない場所→頑張ってノリを合わせようとするけどやっぱムリ』っていう流れが完璧すぎて。
あからさまな嫌がらせがあるわけでもない、口汚い言葉が出るわけではない、のに描かれる見事な恐怖と不快感。
見てる最中はまだ終わらない〜まだ続く〜と思ってたけど終わるのすんげーさっくりでした。
そしてジワジワくる。
気分良くなる映画じゃないから評価低いの分かりますが、映画の出来としては素晴らしいんじゃないですかね。
オススメはしないしもう一度見たいとも思わないけど(笑)
自分メモ
ラストはアリシアの精神不安定がピークを超えて真夜中の海に飛び込む→助けられるが病院は遠くなぜか術師のところへ→変なまじないが始まり友人たちはなす術なく見守るがその最中に息を引き取る→無理やりアリシアを連れ出しボートに乗せ病院を目指すが既に手遅れ。泣き叫ぶサラの腕の中のアリシアの死顔を映しエンドロール。エンドロールが幾何学模様が様々に変わる様を美しく描いていて催眠術的な精神不安定的な意味を出してるのか分からないけど綺麗。
