基本はとてもよくあるタイプのストーリー。繊細な女の子アリシアが、チリで暮らす従姉のサラを訪ねる。しかし彼女は用事ができて、カレシとその友人たちの旅行にアリシアを預けてしまう。英語が不得手な彼らは、すぐアリシアを置いてきぼりにしてスペイン語?で話し始めてしまう。
行きの車で、さっそくブリンク(マイケル・セラ)がシモネタの歌を熱唱し、怖くなったアリシアがやめてくれるよう頼んでデッキを触ると、壊れて同じ曲しかかからなくなる。アリシアのどんくささに、周囲が苛立っているのがわかる。
船も使ってやっと泊まる宿に着くが、携帯は通じない。サラが追々来るはずなのに、カレシのアグスティンは曖昧な返事しかしない。そして遊びだと言ってアリシアに催眠術をかける。その合間にも、彼らは犬を拾ってやっぱり捨てたり、ブリンクが綺麗な鳥を面白半分で撃ち殺したりして、アリシアは神経がすり減っている。
厭な話。幻覚表現が軽い表情くらいで、大袈裟なものは見せないのがいい。しかしアリシアのパニック表現が怖い。ヒステリーの極限で他人の言葉が聞こえなくなっている状態。ラストも最高。いつもこういうラストが観たい。
『呪われたジェシカ』を思い出した。