このレビューはネタバレを含みます
開始してすぐに、主人公(?)のアリシアは此処にいるべき子じゃないというのがわかる。
明らかに歓迎されてないうえ、あれだけ嫌だと言っているのに強制的に置いていく従姉妹のサラも、残りの3人もとにかく身勝手。
私もどちらかと言えばアリシアと同じく内向的な性格だから、気持ちが痛いほど分かった。
自分で子犬を拾ったくせに煩いからと道端に捨て、「撃たないで!」と言ったのに撃ち殺して「君を傷つけてゴメン」って…はぁ?
一見アリシアが狂っている様に見えて、その実周りの奴らの方が狂ってる。
だから、まともな感性の(まぁ、繊細すぎではあるが)持ち主のアリシアがおかしくなってしまったのは当たり前の様に思う。
心的にストレスにより睡眠不足に陥り、催眠術に極めてかかりやすい状態のアリシアは、アグスティンの催眠術にあっさりとかかってしまった訳だが、催眠術は火に手を突っ込んだ時点で解けていたのではないだろうか?
その後の奇行は強いストレスや睡眠不足、多量の薬摂取のせいと解釈した。
そしてラスト。
アリシアのおかしな行動・言動に怖くなったのか、周りのパリピ達は訳のわからない呪術師の元へアリシアを連れて行く。
この時点で私は、「あれ?もしかしてコレって悪魔系の映画だったのかな?」と思いだす。
口からその類のモノが飛び出るか、アリシアが”エクソシスト”に出てきた悪魔付きの女の子みたいになっちゃうのかな?と…。
(途中で水を飲ませてた時、チラッと黒いモノがアリシアの口から出ていたので…結局アレなんだったんだ?)
そのまま見ていれば、どんどん生気がなくなっていくアリシア。
サラがコップを口元に持っていくも、飲み込む気配は無し。
御構い無しに謎の踊りを続ける呪術師達…。
見ている側は段々と不安になってくる。
あれ?これ、アリシア本当に助かるの?
もしかして悪魔関係ないんじゃないのコレ…?
そこで周りの仲間達もアリシアが息をしていない事に気がつく。
「息をしてない!死んでる!」と言うが、呪術師は
「成功した。魂は浄化して戻ってくる」
「(薬草?で)鼻の下を擦れば生き返る」
とのたまう。
ようやく自分たちが間違っていた事に気がつくパリピ達。
ただただ、不快な私。
コイツらマジでふざけんじゃねぇと。
呪術師もだけど、まぁ、こういう人たちは良いんだよ。
この人たちはそれを信じてる訳だし、関わらなきゃ良い話なんだよ。
自分たちが良ければ全てヨシ、なやつらのせいでアリシアは死んだんだよ!!!(段々ムカついてきた)
そしてラスト。
パリピ達は涙目でアリシアの遺体とともにボードへ。
従姉妹のサラは「死なないで!」とアリシアの鼻の下を必死に擦っている。
そのまま、エンドロール…。
見終わった後気持ちが悪くなってしまった。
こんなに心を抉ってくるんだから、ある意味凄い映画。
淡々としていてつまらなかった、時間の無駄だったとは私には思えなかった。