しんご

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパスのしんごのレビュー・感想・評価

3.9
「攻殻機動隊」の次は「PSYCHO-PASS」がハリウッドで映画化されるのを強く望む者です。本編で英語が多用されているのは海外輸出を志向しているのかな?と勝手に邪推。

「マイノリティ・リポート」を思わせる「潜在犯」「犯罪係数」設定の面白さに加え、現代の管理社会への皮肉や法による正義をここまで描く良作はアニメ・実写を問わずなかなかないね。

レギュラー放送1・2期を鑑賞したことが前提となる本作だけど、今回のシビュラの思惑は完全に「暴走」の域に達してます。「秩序と平和の輸出」という体で紛争地帯の東南アジア連合が日本からシビュラシステムを導入するというのが今回の筋だけど、内政干渉など外交的な要素も絡まったスケールの大きさはまさに劇場版といったところ。

そして遂に来ました狡噛慎也!
やはりこの人と常守朱が一緒に出ると「PSYCHO-PASS」って感じがして観る側としては大満足。反体制側としてカリスマ扱いを受ける狡噛が1期の槙島とオーバーラップするのもファンとしては興味深い描写だし、彼から「言うようになったな」と評価される常守の成長を見ると嬉しくなる。

終盤でのお祭り騒ぎ的な大決戦は劇場版ならではの大味感があってそこだけが残念だけど、宜野座と狡噛の共闘も観れたし許す笑。

ちなみに、傭兵役のデズモンドは見た目がまるで「カウボーイ・ビバップ」のジェット。義手のマッチョで何より声優がジェットと同じ石塚運昇さんな点で類似し過ぎ。狡噛との絡みを見るとジェットとスパイクにしか見えない笑。
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