2015/6/13
カンヌ映画祭で登壇した人気女優陣！と華やかなイメージで謳われるメディアイメージとは裏腹に、実際は家族の闇に焦点を当て暗くてほんのりエロい。
喪失から始まる新たな関係性を築く四姉妹の物語。長女の自戒や四女の自責を軸に、わだかまりが解けて大人になっていくのが本当に美しい。
とりわけ四女のすずちゃんは今しかない一瞬の愛らしさが鎌倉の四季を背景に凝縮されていて、それだけでも眼福というもの。
生きていく上で親しい人との死別は避けられないところだけど、誰かがそばにいてくれる、それだけでなんとかなるんだろうな。
自分で取ってきた生しらすの丼や、しらすトースト、おばあちゃんの味を再現したちくわカレー、縁側で食べる天ぷら蕎麦。食堂のあじの南蛮漬け。こんなにも食欲をそそる映画も相当ない。
日本の映画シーンにおいてすっかり重鎮となりつつある是枝監督の意表をついた変化球でもあり、女優陣のファンたちにはたまらないアイドル映画ともいえよう。とりわけ個人的には長澤まさみのヘルシーなお色気にノックアウトです。
