かぴばら

海街diaryのかぴばらのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
4.5
決して明るい話ではないはずなのに、どこかほほえましく、みていると温かい気持ちになれる作品だった。

しっかり者の長女、気ままだけどどこか頼れる次女、マイペースで甘え上手な三女。それぞれがほんとに存在する三姉妹のように自然で素晴らしかった。だからこそ、どんなに3人が優しくてもすずの「自分がここに居ていいのかわからない」という感情がわかってしまう。


この映画は葬儀のシーンが多かった。これがどういう意味なのかはあまり分からなかった。けれど、身勝手に子どもたちを振り回し身勝手に死んでゆく大人を、子どもたちがひっそりと葬儀で見送る姿は、この映画がいちばん描きたかった場面なのかなと思った。死者によって生者の間に残されたわだかまりは死者を見送りながら解されていく、そんなシーンが多かった。
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