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海街diaryの&yのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
4.8
【2015/6/24:TOHO日劇】
この作品はわたしにとってとてもパーソナルなテーマで、きっと一生特別な作品となっていくのだと思う。

親を許せないでいること、許せない自分と向き合えないでいること、許せない血の流れを自分や姉妹の中に認めること、そういう自分や姉妹を愛すること、愛そうとすること。
わたし自身、父とは確執があり「父が亡くなったとき葬儀に出るか出ないか問題」を幼少期から抱えている(未解決問題)。また、義祖父の死によって母親との生活が始まり、本当の家族になったと思っている。
なので、ここで語られるテーマはどれも至極身近であるゆえ、感動大作!みたいにされたらたぶん興ざめなのだが、繊細なテーマを大袈裟じゃなく丁寧に描き、梅酒だったりご飯だったりという日常に融解し昇華していく、クラシックなのに現代的な美しさに、素直に心が動きました。

わたしは血縁のない義祖父に育ててもらったのだけど、血の繋がりのないわたしにどうして家族としての愛情をたくさん注いでくれたのか、疑問だった。奇しくも同じ日に別の場所でこの作品を観た彼氏が「家族とは飯なんだよ」と言っていて、なぜ祖父とわたしが家族たり得たか、答えの一つを見た気がした。祖父のご飯は、いつも美味しかったです。


今作の四姉妹の誰もがわたしの分身のように愛おしく、わたし自身は彼女らの集合体みたいにも思えた。ただ、ルックス的には全く分身でも集合体でもないっつーのが納得いかないところ。
彼女らの美女エキスをば…(次女成分希望)。

小ネタとしては、次女まさみの樹木希林モノマネに萌えたのと、四女すずのガチサッカーがアツかったのと、4人の浴衣の着方が素人っぽくて良かった(プロが着付けたように綺麗すぎると萎える)。
あと、早稲田松竹で鈴木清順のツィゴイネルワイゼンを観た翌日に観たので、鎌倉住みたい願望がMAX。
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