結局カレー

海街diaryの結局カレーのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
3.8
父の死をきっかけに鎌倉に住む三姉妹が腹違いの妹と共に生活を送る話。四季がすごく綺麗に撮られていてそこにある空気自体がとても愛おしい作品。三姉妹と妹、改め四姉妹たちもまるで四季のようにバラバラ。責任感が強く真面目な幸、明るくて奔放な佳乃、自由でマイペースな千佳、素直で気いつかいのすず。喧嘩することごあっても結局幸は頼りになるし佳乃はムードメーカーだし千佳が中和剤になってるしすずがきたことで姉妹から家族になったようにもみえる。お互いがお互いを補完しあって居心地の良さが滲み出ていて心地いい。幸と佳乃が口喧嘩してても千佳が「ああみえてあの2人いざというときは結束するから」と言い虫と遭遇した佳乃が「おねえーちゃーん!!」って叫んでるシーン良い姉妹感あって好き。そのあと千佳が虫見にいこうって「へぇぇーー?!」ってなってるすずを連れてくとこもまた好き。笑

描かれるエピソードは自分達を捨てた両親や知人の死だとか結構シビアだけど、人生は突如厳しさが立ちはだかるわけではなくて内包してるものだと思うし、そんな中でもみんな家族・仕事・恋愛・生活の喜怒哀楽を上手くバランス取ってなんとか生きてんだなって思った。人生は春夏秋冬に彩られ、喜怒哀楽で心を豊かにする。四姉妹はうまくピースをはめこんでお互いの居場所をつくってるんだな。勝手に出来上がったものではなく、お互いの考えや配慮で築かれた場所だから一層温かい。

美人四姉妹と映像美。綺麗すぎるっちゃそうだけど、この透明度と儚さのおかげで心洗われる時間になりました。素敵な四姉妹。