Yukiko

オマールの壁のYukikoのレビュー・感想・評価

オマールの壁(2013年製作の映画)
3.8

2017年3月3日   アマゾン
『オマールの壁』
監督、ハニ・アブ・アサド。

真面目なパン職人のオマールは、分離壁をよじのぼって、
壁の向こう側に住む友人や恋人のもとに通う。
パレスチナでは人権も自由もなく、オマールは仲間と
共にイスラエル兵を殺し留置場に捕えられてしまう。
イスラエルの警察より拷問を受け、仲間を裏切って
スパイになることを迫られる。

オマールは仲間を裏切れず、警察の味方もできずに、
板挟みになるが、恋人や友人たちから裏切り者と誤解される。
友人のでたらめの嘘を信じてしまい、別の友人を
発砲事件で亡くし、その妹の恋人とも別れてしまう。

どうしてこんな!?・・・って、要するに警察が
タレコミしないと、お前は一生留置場の中で
過ごすことになる、仲間を裏切れ、密告しろ!!
と迫るのです。
誰が警察の犬か、裏切り者か!?と皆が疑心暗鬼で、
互いが信じられない、
常に拳銃を日常的に所持し、撃つか撃たれるか・・・
の世の中。


映画の中で、青年がニュージーランドに行きたいと
夢を語る場面があり、行きたい理由は平和そうだから
・・・と言っていた。

同じ地球にいて、日本は平和でも、中東の国ではいつ
また戦争が勃発するか分からない状況があり、
その根底には誰しもが簡単に所持できる銃がある。

銃を無くしてしまえばいいんじゃないか、と簡単に
言ったところで、それの売買で成り立つ会社があり、
製造する工場があり、そこに働く人たちがいる。
それでも、人を殺す銃がなくなったらなぁ~・・・
と思ってしまう。


イスラエル・パレスチナ問題について下記URLのページ参照。
http://www12.plala.or.jp/rekisi/isuraeruparesutina.html


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