これの前に観た『デビルズ・ノット』が面白かったので、ウエスト・メンフィスでの冤罪事件の顛末を描いたドキュメンタリーを鑑賞。なぜ、オンデマンド配信のみのリリースなのか疑問に思うくらいの傑作だった。
事件発生から罪のない青年３人が裁判で死刑になるまでの流れから、司法側の不手際や真犯人説、３人の釈放運動、そして彼らが釈放されるまでの１８年の出来事を１４０分で見せきる構成は見事。
ウエスト・メンフィスの事件は未だに未解決だし、青年３人が検事側と行った特殊な司法取引によって、もう真犯人が判明しても司法で裁くことは出来ない。しかし、そんな絶望的な中で人々が動いたことで無実の３人の命が救われたことが唯一の救いかもしれない。
それにしても、ピーター・ジャクソンは本当に偉い。初期の頃から３人の釈放運動に参加して、最終的に自ら出資・製作でこのドキュメンタリーを作っちゃったんだから。皆さん、これからはピーター・ジャクソンのことをオタク監督なんて呼び方しないように。
