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まむしの兄弟 刑務所暮し四年半のbluetokyoのレビュー・感想・評価

2.9
まむしの兄弟シリーズも最後から三番目となった。最後に近いので、それなりに緊張感もない。唯一見どころと言えば、アンヌ隊員役のひし美ゆり子さんが出ていることぐらいか。それにしても、まったく目立たない。俳優としては、それほど熱心でもないし、才能にも恵まれなかったわけだろう。とはいえ、アンヌ隊員役だけで、有名女優よりも存在感があったとは思う。
あとは、三輪の万七親分役の遠藤太津朗さんが、冒頭、刑務官で出てくる、ぐらいか。

簡単にあらすじ。
刑務所から出たゴロ政を勝次が迎える。さっそく、神戸へ。バー、ユキコへ入る。ゴロ政は、ママ、倉石優子に一目ぼれ。優子は、一人娘、ユキコを名古屋にいる母親に預けたままなのだが、娘を返してくれないと言う。よしゃ、わかった、連れ戻してやるさかい、とゴロ政、勝次、名古屋へ向かう。

名古屋に着くと、さっそく、マキ(ひし美ゆり子さん)に引っ掛かり、ぼったくりバーへ。マスターは、倉石真吉(渡瀬恒彦さん)。
暴力バーやねいけえ、と言っているうちに、やくざの芝江組がショバ代を要求するために真吉らを痛めつけ始めた。最初は傍観していたゴロ政と勝次、そこらへんにしときいや、と言いつつ、芝江組を叩きだした。

真吉が母親、タカに毎月5万円渡しているが、今月はダメみたいだ、と言う。孝行息子やないけえ、わいらが謝ったる、と言って、三人で母親のもとへ。タカのもとには、孫娘のユキコがいた。どっかで聞いたことのある名やないけえ、と言っているうちに、優子も来てしまう。

つまり、優子の娘、ユキコは、タキの孫娘、ユキコだったのだ。

そんなことをやっているうちに芝江組が襲ってきたので、ゴロ政と勝次が撃退した。その混乱で、ユキコが海に落ち、寝込んでしまう。

こんなとき、ユキコの父親がいれば。そう言っていると、優子はどこかに出掛けた。父親のもとだが、父親は、芝江組の組長、芝江多三郎で、芝江組の事務所に行ったのだ。芝江は、しぶったどころか、優子を子分たちにレイプさせた。

ゴロ政と勝次は、芝江組の事務所へ行き、慰謝料として1000万円払えと脅すのであった。そのころから、芝江組にもまむしの兄弟はいくつものやくざを潰してきたということが伝わっていて、ビビり始めていた。

芝江組は、優子を脅迫して、ゴロ政、勝次をなだめて神戸に帰ってもらうように頼むが、ゴロ政、勝次は、優子の言うことを聞かなかった。

タカ、ユキコ、優子、真吉は、ついに、神戸へ脱出しようとするが、芝江組が阻止しようとして、真吉は刺し殺された。

ゴロ政、勝次は、芝江組の事務所に殴り込みをかけ、皆殺しにした。

いつもだと、優子の説得に応じて、神戸に帰るのだが、そうはせず、あくまでも、しつこく、芝江組を脅すまむしの兄弟である。

仁義なき戦いのような実録ものの萌芽と見るべきなのかはわからない。
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