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アイアムアヒーローのABBAッキオのレビュー・感想・評価

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)
3.8
2015年佐藤信介監督。日本のゾンビ映画としては秀逸、という評判は以前から聞いていていつか見たいと思っていたがなかなか見る機会がなく、ようやく配信で視聴。まずは評判通り、たしかにゾンビ映画としてよくできている。ゾンビの造形や動き(最初の、片瀬那奈演じる主人公の彼女)の奇怪な動きでゾンビらしさを印象づけているし、その後登場するゾンビ、特に陸上野郎ゾンビの造形もなかなか。しかしこの映画を成功させているのはアクション・シーンのテンポの良さだろう。とりわけカーチェイス部分は日本の作品とは思えない迫力(韓国撮影か?)。それにしてもゾンビ映画はつくづく銃社会と相性がいいのだなと思わされる映画でもある。
 そして何よりも主人公大泉洋の、ヒーローにはほど遠い凡庸さと追いつめられた時の活躍ぶりを説得的に演じる力。有村架純の半ゾンビ的存在の演技もよい。長澤まさみはアクションとしてはきれを欠くが、もちろん演技はうまい。退屈しない作品だ。
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