シーケー

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのシーケーのレビュー・感想・評価

3.7
テレビでやってたので見たけどいい映画だった。
料理、特に前半の主人公の自由な料理が美味しそう。たぶん彼の料理のシグネチャーはハーブづかいなのだろう、緑のハーブを刻む様子を見ているとどんな味なんだろうと食欲がわいてくる。
この映画の中心は「男」を取り戻すストーリーだ。男としての誇りが一度は失われるが、周りの女や子どもや部下や仕事によって取り戻される。自身も父としては成長したがそれも男を教える男としてだ。そういういい女いい子どもいい部下という脇役の都合の良さを批判することもできるけど、それぞれの人物像がなんとなく自然で嫌味がない感じがする。
そのバランス感は料理の描写にもあって、料理人という人に喜んでもらえる仕事の価値を伝えつつ、商売ではない料理、材料を買ってしまって家で腹いせのように作った新メニューやお礼に無料で振舞うサンドが一番美味しそうに見えるそんな映画だった。