こなつ

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのこなつのレビュー・感想・評価

4.2
こんなにも人を幸せな気持ちにする映画はあるだろうか?笑って泣ける美味しいグルメロードムービー。評判が良い作品だったが、なかなか観る機会がなかった。

「アイアンマン」のジョン・ファヴローが、製作・監督・脚本・主演の4役を務めた作品。美味しそうなお料理が出てくるだけでなく、子供との絆を確かめながら、主人公が本当に大切なものを見つけて行く素敵なお話。

ロサンゼルスの一流レストランで総料理長を務めるカール・キャスパー(ジョン・ファヴロー)は、口うるさいオーナー(ダスティ・ホフマン)と衝突し、批評家に酷評されたことがきっかけで店を辞めてしまう。元妻イネズ(ソフィア・ヴェルガラ)の故郷マイアミで絶品のサンドイッチとめぐり会った彼は、フードトラックでの移動販売をすることを決意。

元妻の元夫マーヴィン役のロバート・ダウニーJrは、ほんの少ししか出てこないのだが、カールとの掛け合いはほぼコメディ。何て可笑しな2人だろう。

子供のバーシーや友人のマーティン(ジョン・レグイザモ)とともに、マイアミ、ニューオリンズ、ロサンゼルスとアメリカ横断の旅が始まる。さすが現代っ子、バーシーが使いこなすTwitterで宣伝するとどこに行ってもあっという間にお客さんが集まり、キッチンカーは大繁盛。楽しくて可笑しくてちょっぴり泣ける。

実生活のジョン・ファヴローの奥さんは美しい女医さんで3人の子供達。スキャンダルが全くなくて家庭をとても大事にしている彼自身の温かな私生活を垣間見れるようなこの作品。

店のオーナーに、ダスティ・ホフマン、カールの元恋人で店のスタッフに、スカーレット・ヨハンセン、元妻イネズの元夫がロバート・ダウニーJrときたら、脇があまりに豪華過ぎて驚いてしまう。ジョン・ファヴローの交友関係の広さを見せ付けられた。

サンドイッチひとつでも、丁寧な料理でシェフとしての一流さを見事に表現し、観る人全てにあんなキューバサンドを食べてみたいと思わせる。

リズム感溢れるキューバ音楽にのって、楽しい映像が流れて行った。子はかすがい、、息子のバーシーが最も幸せになれるエンディングが、一層私を温かな気持ちにしてくれた。
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